フリーランスとして働くとき、企業と結ぶことが多い契約が業務委託契約です。業務委託契約には、委任契約、準委任契約、請負契約の3つがあります。委任契約と準委任契約は仕事をすることに報酬が支払われる契約、請負契約は仕事の結果に報酬が支払われる契約です。委任契約と準委任契約の違いは仕事の内容が法律行為か否か。法律行為なら委任契約、法律行為以外なら準委任契約になります。フリーランスにとって契約は自分を守るためにも重要なものです。そのため、業務委託契約を結ぶときの基本的な流れを確認しておきましょう。
業務委託契約を結ぶときは、まず契約内容について話し合います。このとき話し合うのは、仕事の内容や契約の種類、契約期間、成果物の著作権、報酬金額・支払い時期、損害の賠償などについてです。この話し合いで決まった内容をもとに、業務委託契約書の草案を作ります。自分で作るときもあれば、相手が作ることもあります。どちらが作っても法律上問題ありませんが、できれば自分で作るようにしましょう。相手が作った場合、相手に有利な内容になることが多いからです。相手が作った場合は、自分に不利な内容がないか、細部まで確認することが大切です。草案ができ、双方の内容確認・修正も終わったら、いよいよ業務委託契約書を作成します。双方が保管できるように、同じ内容の業務委託契約書を2セット用意しましょう。契約書を差し替えられないように、割り印を押すことも忘れてはなりません。また業務委託契約書には契約内容に応じた額の収入印紙も1セット分必要です。最後にもう一度内容をそれぞれ確認し、問題なければ署名・捺印をして終了です。